こんにちは!ロンドン駐在妻のあみ子です。
ついに愛犬を連れて日本へ帰国することになりました。
イギリスの公園が名残惜しいワン…
今回の記事では、
イギリスから日本への本帰国にあたって準備した、
各種証明書や検疫検査などの手続きをまとめていきます!
ワンちゃんとの渡英・本帰国を検討している方は、ぜひ参考にしてみて下さいね。
愛犬との本帰国に必要な手続き一覧
愛犬とイギリスから日本へ帰国するための手続きをまとめました!
やること | 期限 |
---|---|
マイクロチップ埋め込み | 狂犬病ワクチン接種前 |
マイクロチップの個体識別番号登録 | 狂犬病ワクチン接種前 |
狂犬病ワクチンの接種(2回以上) | 検査用採血の2週間以上前がおすすめ ※規定では同日採血もOKです |
狂犬病抗体価検査 ※ | 帰国180日以上前に採血 |
愛犬と乗るフライトチケットの予約 | 日本向け輸入事前届出をする前 |
日本向け輸入事前届出 | 帰国の40日前まで |
公式動物病院での輸出前検査予約 | 6407EHCの申請前 |
英国向け輸出健康証明書(6407EHC)申請 | 輸入事前届出受理後 |
輸出前検査、輸出動物健康証明書の発行 | 出国前48時間以内 |
イギリスの空港で犬のチェックイン | 出発2時間半前頃(航空会社による) |
日本到着後の輸入検査 | 空港の出国ゲートを出る前 |
※狂犬病抗体価検査:証明書は2年間有効のため、前回の検査から2年以内に帰国する場合は不要
フライトの予約と準備
愛犬と乗るフライトを選ぶポイント
飛行機移動における愛犬への負担を考えると、
・最も時間が短い日本への直行便
・客室内で一緒に過ごせる欧州経由便(小型犬限定)
という2つの選択肢で迷う方が大半だと思います。
ぼくは大きいから直行便でがんばるワン!
チワワや小さめのトイプーなどの犬種なら、
KLMやルフトハンザ、フィンエアー等を利用することで機内も一緒に過ごせる可能性があります。
経由便の場合は移動時間が長くなりますが、
欧州は犬の休憩エリアを設けている空港も多いので、乗り継ぎ空港をチェックしてみてください。
航空輸送用のクレートを準備しよう
イギリスの動物輸出ルールと、航空会社の荷物ルールに沿ったクレートを用意しましょう。
輸出前検査時に獣医さんのチェックを受けることになります。
↓我が家では愛犬のパグを預け入れ手荷物輸送するためにこちらを使用。
日本では6000円だったのに、同じものをAmazonUKで買い直したら59.9ポンドしました・・・
原則、国際航空運送協会(IATA)のルールを満たしていれば大丈夫です!詳細はこちら→ IATAのペット輸送規定
日本に輸入事前届出をする【40日前まで】
NACCSで「輸入事前届出」を申請しよう
まずは日本の動物検疫所に輸入事前届出をします。
NACCSというシステムから到着40日前までにオンライン申請が必要です!
出入国の予定日と搭乗便のナンバーを求められますが、必要な場合は後からでも変更できます。
▼NACCSの利用登録はこちらから
https://www.maff.go.jp/aqs/tetuzuki/system/49.html
▼NACCSシステムのログイン画面はこちら(既に登録済みの方向け)
https://webaps.nac6.naccs.jp/prod/anau/send_webAps_login.htm
NACCSで「輸入事前届出」を申請するとすぐ、
システムから登録通知メールが送られます。
そして数日以内に、動物検疫所から修正依頼または届出受理完了のメールがきます。
無事に届出が受理されたら、
NACCSにログインして輸入事前届出受理書のファイルを保存し印刷しておきましょう!
※英国の輸出申請時に、輸入事前届出の受理番号が必要です。
狂犬病抗体価検査(日本出国から2年以内の帰国なら不要)
狂犬病抗体価検査は以下の流れで行われます。
1. 検査申請書に記入・印刷
2. 動物病院で採血
3. 血液と申請書を指定検査機関に郵送
4. 到着から10営業日前後で証明書発行
狂犬病抗体価検査の指定検査機関は、イギリス国内だと以下の2つです。(2023/03/28時点)
検査申請書は各検査機関のホームページでダウンロードできるよ!
この検査では、狂犬病の抗体価が0.5IU/ml以上でなければなりません。
規定上は狂犬病ワクチン接種同日の採血も可とされていますが、獣医さんは十分な抗体価を得るために2週間以上あけてからの採血を薦めています。
イギリスの公式動物病院に検査予約をしよう
イギリスの輸出健康証明書(EHC)を取得するために、
公式動物病院(OV ; Official Veternary)の予約を取ります。
EU諸国に行くための動物健康証明書(AHC)とは違って、
発行できる動物病院は多くないので、下の一覧から検索してください。
▼EHCを発行できる公式獣医・機関の一覧
https://www.gov.uk/government/publications/find-a-professional-to-certify-export-health-certificates
Travel Vet
公式HPはこちら
ヒースロー空港のすぐ横。連絡対応も早いです!1匹分の証明書発行費用は120ポンドでした。
イギリスの輸出規定では出発の10日以内と定めていますが、
日本側の規定で、輸出前臨床検査は出国前の48時間以内に行う必要があります。
予約の時間には注意して下さいね。
輸出前臨床検査は、
・狂犬病、レプトスピラ症の兆候がないか
・マイクロチップが正しく読み取れるか
を確認するものです。
輸出前臨床検査後に公式署名をもらうことで、
輸出健康証明書(EHC)が完成します。
イギリスの輸出健康証明書を申請しよう
輸出健康証明書(EHC)もオンラインで申請できます!
英国政府ガイダンスはこちらですが、ざっくり要約すると・・・
・”Certificate 6407EHC” は日本書式の証明書に代わる証明書です
・証明書の前半と後半には、それぞれ認定獣医の署名押印が必要です
・⾶⾏機での輸送方法はIATAの基準に従って下さい
といったところです。
Certificate 6407 は、英国から日本にペットを輸出するための証明書フォーム。
詳しい説明はこちら→英国政府ホームページ
Certificate 6407EHC を申請しよう!
英国政府のホームページから証明書を見つけるのは結構面倒なので、
こちらにも Certificate 6407EHC の申請フォームへのリンクを貼っておきます。
\ 所要時間10分/
Certificate 6407EHCを申請する前には・・・
・輸出前臨床検査をする公式動物病院の名前(Step1のCertifier欄で必要)
・日本の輸入事前届出の受理番号(Step3 のEHC作成フォームで必要)
この2つの情報が手元に用意してくださいね!
動物病院の予約は申請前に入れておきましょう。
この申請書は一度提出すると”PROCESSING”というステータスになるものの、
出国7日前(または動物病院がEHCを必要とする日の7日前)までは処理されず、
その間に修正・変更することが出来ません。
一発で通るよう、よく確認して提出してくださいね!
申請するとまずAPHA(英国動植物衛生局)のシステムから確認メールが届きます。
出国7日前になると申請が承認され、指定した公式獣医機関にフォームを発送したという通知メールが届きます。
臨床検査当日は6407EHCを印刷持参する必要はありません。
イギリスで輸出前臨床検査を受けよう
フライトが朝発であれば前日に、夜発であれば当日午前に、動物病院で検査を受けます。
必要書類はすべて事前にメール送付してOKをもらっておくと安心です!
当日の持ち物はこちら。
・飼い主のパスポート
・動物の輸入に関する届出受理書のコピー
・動物輸入事前届出書のコピー
・各種ワクチンの接種証明書原本
・狂犬病抗体価検査の証明書
(動物病院からの指示が場合は、そちらを参考にしてくださいね。)
動物病院では、実際に犬を検査するのは10分ほどでした。
ペーパーワークに30分程度かかり、その間は外の駐車場でお散歩して待つこともできます。
フライト当日の流れ
実際に今回JALのロンドン羽田直行便を利用した際の流れを紹介します。
空港ストライキに備えてちょっと早めに行動したので、ご参考までに!
フライト3時間前 ヒースロー空港到着、駐車場周りの草地を散歩
フライト2時間半前 JALカウンターで書類確認、犬以外の荷物チェックイン
フライト2時間前 JAL係員さんと一緒に、空港内の検疫室で犬の最終チェック
フライト1時間半前 検疫終了後そのまま預け入れ、自分も出国手続き開始
ヒースロー空港で預け入れ直前に排泄をさせてあげたい場合は、
JALカウンターに一番近い空港の出口をでて正面にある駐車場の周りにわずかな草地がありました。
日本到着!空港検疫を受けよう
日本の空港に到着後
日本の空港に到着後は、バッゲージクレームでJAL係員さんから愛犬を受け取ります。
犬を受け取り、荷物もピックアップできたら、税関検査を受ける前に動物検疫カウンターへ。
必ず到着ロビーに出る前に動物検疫を受検することをお忘れなく!!
当日、マイクロチップの読み取り等の検査を行います。
所要時間30分と聞いていましたが、15分程度で終わりました。
▼国際線到着の手続きについて(羽田空港のWEBサイト)
https://tokyo-haneda.com/flight/int/arr_step.html?tab=terminal3
ちなみにうちの子は飛行機では排泄しなかったのですが、検疫の対応中にくるくる回り出して…やっちゃいました💦
羽田空港第3ターミナルは、1階出て左手「CIQ棟」の脇にわんこOKの草地があります。
草地で少し休憩したら、帰宅までもうひと頑張りです!
書類に不備があった場合はどうなるの?
到着時の検査で、書類不備または狂犬病の疑いがあった場合は最大180日間の係留となります。
また狂犬病以外の病気が疑われる場合、民間獣医師の往診を受けてから引き渡される場合があります。
転入届を出したら、犬の登録もお忘れなく!
帰国後は市町村の役所で転入届を出すと思いますが、その際は犬の登録もお忘れなく!
持ち物
・住所を証明できる書類(住民票など)
・輸入検疫証明書(入国時にもらった書類)←狂犬病接種証明の代わり
・犬鑑札(以前日本で登録していた場合)
・現金(登録料を払うため)
犬鑑札を持っていない場合は再発行されるので問題ありません。
自治体で登録するともらえる鑑札と注射済票は、犬の迷子札としての役目も果たすので首輪につけてあげてくださいね!
動物病院でフィラリア対策をしよう
日本に帰ったら忘れたくないのが蚊が媒介するフィラリアの予防です。
イギリスはフィラリア感染のリスクがないとされており、
念の為にフィラリア検査を受けたところやはり陰性でした。
フィラリアのお薬も進化していて、虫下しを含むものやノミダニ予防を兼ねるもの、
お肉の味がするものや、実際におやつに包まれているものなどなど・・・w
5〜11月に帰国された方は、お早めに動物病院で対策してあげましょう!
まとめ
愛犬を連れたイギリス駐在は、やはり渡航リスクや手続の大変さはあったものの、
犬に優しい環境でのびのびと暮らした時間は、家族の絆も深まり、本当にかけがえのない経験になりました。
これから犬とのイギリス渡航をお考えの方、また日本へ渡航することをお考えの方が、
渡航手続きの煩雑さから諦めてしまわないよう、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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