こんにちは!ロンドン駐在妻のあみ子です。
わたしはイギリスで妊娠した後、
2023年2月にNHS病院で早期流産を経験しました。
この記事は、その経験をもとに
イギリスで流産が発覚してから完了するまでに
知りたかった情報をまとめました。
・イギリスで早期流産する場合の流れ
・NHS病院で受けられる処置、検査
・流産判明からのどう心境が変化したか
同じように早期流産を経験される方がいたら、
体験談が少しでもお役に立てれば幸いです。
▼流産進行中に書いた気持ちなどはこちら
イギリスで妊娠初期に流産を疑う症状があったら?
まず、通常イギリスでは妊娠初期を
このような流れで過ごすことになります。
4-5週 妊娠検査薬で陽性だったらGPに連絡
↓
5-6週 GPで問診後、NHSの産婦人科病院へ
紹介してもらう
↓
8週 助産師さんとの初診面談
↓
12週 NHS病院で初めてのエコー検査
しかし腹痛や性器出血、茶色いおりものといった
流産を疑う症状があった場合は、
すぐに助産師さん(ミッドワイフ)かNHS病院へ電話をして相談しましょう。
8週・12週検診の日まで待つ必要はありません
GPやNHS病院は予約が取りにくいと聞きますが、
妊娠に関する相談は迅速に対応してくれます。
(電話窓口は混むけど、繋がれば早い!)
わたしは微量の出血があってから、
自己判断で2週間ほど様子を見てしまいました。
実際には出血より前に成長が止まっていたので、
早く受診していたら回復が早かったと思います。
イギリスでの流産疑惑から、確定診断、完了までのスケジュール
日本語で流産の経験談を読んでいると、
「○週の時に流産しました」という文章を見かけるのですが、私は体が妊娠前の状態に戻るまで1ヶ月ほどかかったので、イギリスと日本はちょっと違うのかな?という印象があります。
流産は初めてのエコー検査だと確定しない?
既に自然排出が始まっている場合を除いて、
イギリスでは流産であると確定診断をもらうまでに通常2週間かかります。
2回のエコー検査結果を比較して赤ちゃんが成長していないことを確かめる必要があるからです。
私の場合は妊娠9週に初回のエコー検査をして、
赤ちゃんはまだ5週前半くらいの成長段階でしたが
その際にははっきりしたことは言われませんでした。
お医者さんに言われたのはこんなこと。
悲しいけれど流産は珍しいことではなくて、
あなたと彼女と私が妊娠したら1人は経験すること。誰のせいでもないわ。
赤ちゃんが成長するかどうかはわからない。
今出来るのはフィンガークロスで天に祈ることだけ。伝わったかしら。
2週間後にもう一度会いましょう。
好きなことをしてリラックスしてね。
心の準備はできていましたが、先生の優しさが心に沁みました。
流産の確定診断を待たずに自然排出が始まったら?
初エコー検査のあとはみるみる出血量が増え、
日曜の深夜、ついに強い腹痛を伴う自然排出が始まりました。病院で説明もなかったので大慌て…!
後で先生に聞いた話によると、流産の進行中に強い腹痛があれば最寄りのA&E(救急科)に電話して来院して良いそうです。
わたしの場合は、ネットで以下のことを調べて
「自分は救急に連絡するほどではない」と思い
自宅のベッドで耐えることにしました。
・陣痛様の痛みになること
・鎮痛剤を飲んで良いこと
・胎嚢らしきものが出たら回収すること
・出血量が多い場合は救急が必要なこと
振り返れば、このとき救急科に行けば良かったです。
朝まで痛みが続き不安と悲しさもあいまって辛かった…
この日に限らず、出血が続いたあの週末は
お手洗いに行くたびに血の塊を見ることになり
それは赤ちゃんの亡骸だと思うと悲しくて、
情緒不安定な3日間だったと思います。
ちょっとおかしな表現ですが、
私の人格が悲しんでいるというより、ホルモンが脳に直接「悲しい」と思わせているような感じで…。
この期間はぜひ信頼できる人と一緒に、息抜きをたくさん用意して過ごすと良いと思います。
自然排出開始後の診察。不完全流産の場合は処置方法を選ぼう
週明けに通院中の病院で診てもらうことになり、胎嚢らしきものはジップロックに入れて提出しました。
提出したものは病理検査に回すので、
検査後の処分方法についての同意書に記入した上で
1ヶ月後の検査結果を待つことになります。
もしこのエコー検査で完全流産(子宮内容物が全て自然排出された状態)になっていれば、
5日分の抗生剤を処方されてもう通院不要です。
まだ子宮内容物がある不完全流産の場合は、
以下の4つの選択肢があると言われました。
① 何もせず自然排出を待つ
② 排出を促す薬を飲んで自然排出を待つ
③ 部分麻酔の手術で摘出する(日帰り)
④ 全身麻酔の手術で摘出する(日帰り)
先生だったらどれを選ぶか聞いてみたところ、
「部分麻酔の手術かな。1日で確実に終わるしリスクが低いから」とのこと。
薬を使った処置は、毎回強い痛みを伴うわりに、
1回の服用で終わる確率が低いためおすすめしないみたいです。
私は不完全流産だったので、
あと1週間で自然排出が終わらなかったら部分麻酔の手術を受けることにしました。
手術を決める再診日。無麻酔の処置で子宮を空っぽにできた?!
自然排出を待って1週間後に再診するも、
残念ながらまだ不完全流産の状態でした。
手術を覚悟したのですが、検査技師さんが一言
でも子宮の出口近くにはあるから
ちょっと引っ張る処置をしてみようか?
ということで、やってもらいました!
子宮頸がん検査の時に使う器具を挿しこんで、
細いピンセットで子宮の入口をチョイチョイ。
下腹部で微かにプチンッという感覚があった後
もう一度エコーで見ると胎嚢組織がほぼなくなっており、手術を回避できることになりました。
検査技師さんのナイス判断に感謝です!!
取り終えなかったので翌週も来ることになりましたが、とりあえず抗生剤を5日分もらって帰宅します。
39℃の発熱で予定より早く再診
わたしは抗生剤を飲み終えた頃、
39℃の発熱があり再診することになりました。
そもそも抗生剤は子宮内の処置後に細菌感染を防ぐ目的で処方されるのですが、
体内の免疫も弱めてしまうため風邪を引きやすいのだそうです。
エコーと問診の他に、血液検査、尿検査、膣内スワブ検査、鼻咽頭スワブ検査をしてもらいました。
イギリスすごいなと思ったのですが、それぞれの検査結果は『Patient Know Best』というアプリですぐに確認できます。見てもわからないけどw
結果はおそらく風邪かCOVIDでした。
エコーの結果も完全流産になっているとのこと。
この時の尿検査でHCGホルモン値も
妊娠検査薬で陰性になる水準に下がったので、
これで通院を終えることになりました!
やっと!!!
終わったーーーー!!!!
まとめ
いかがだったでしょうか。
初めての妊娠と初めての流産がイギリスで、
私自身が右も左も状態で必死に情報を探したので、
どなたかにこの情報が必要になった時には
少しでも助けになれば幸いです。
ご質問などがあれば、下部のコメント欄からご連絡ください。
もし今読んでくださっている方が、
わたしと似た経験をしている最中だとしたら、
どうか穏やかに無事お別れができますように。
別れを終えた方は、本当にお疲れ様でした。
全ての方にまたご縁がありますように!!
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